鍵盤断裂/武庫之荘・整骨院
2022/09/01
腱板断裂
肩関節では回旋筋腱板という肩甲骨から上腕骨にかけて付着する筋肉が存在します。
回旋筋腱板は棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4つの筋肉で構成され、働きとしては主に肩関節の安定化機構としての役割を果たします。
この回旋筋腱板のいずれかが断裂される事を腱板断裂と言います。
回旋筋腱板の中でも特に断裂を起こしやすいとされるのが棘上筋です。
年齢が高くなればなるほど罹患されている方は多くなり、70歳以上になると、3人に1人は腱板断裂を罹患しているというデータがあります。
70歳以上の100人の内33人は腱板断裂を罹患しているという事です。
断裂にも種類があり、筋肉の連続性が全て無くなるものを全断裂といい、筋肉の連続性が一部保たれており、部分的な断裂を起こしているものを部分断裂、もしくは不全断裂と呼びます。全断裂でもCofield分類というものでは断裂部のサイズによって分類することができ、断裂サイズの進行と症状の悪化は正の相関を示すとされており、断裂サイズが大きくなればなるほど、症状が強くなるという事が分かっております。
また、腱板断裂を起こしてしまうと、上腕二頭筋という力こぶを作ってくれる筋肉の炎症が生じやすくなります。
なぜなら、回旋筋腱板は肩関節の安定機構を担うと説明しましたが、実は、上腕二頭筋も肩関節の安定に関与しています。
腱板断裂により回旋筋腱板による肩関節を安定させる力が弱まってしまうと、上腕二頭筋がそれをカバーするために過剰に働く事で、ストレスを多く受けてしまいます。それにより炎症が発生し、疼痛が誘発されてしまいます。
そうすると、日常生活動作にも支障をきたすことが多くなります。皆さんは全断裂と部分断裂では、どちらの方が症状が強くなると思いますか?実は、肩の痛みや動かしづらさでは全断裂よりも部分断裂の方が症状が強くなる事が多いです。
なので、痛みなどの症状が強いほうが治療により改善する可能性の見込みがあるという事です。
全断裂を起こしてしまうと、肩関節に対する負荷は大きくなりますし、部分断裂よりも治療期間が長くなってしまうので肩の違和感やお身体のお悩みがございましたら当院へご相談ください。